「それも却下。
普段から着慣れてないんだから、練習でしっかり身体に馴染ませて本番に備えなきゃダメでしょ?
それとも、ミキちゃんは普段から着なれてるから、大丈夫なのかな?」


そ、そんなの、着なれてなんかないよっ!


「………ごめんなさい、ちゃんと着ます。」


ぐうの音も出ない僕は、何故だか謝ってしまった。


「いいよー。
わかってくれたんなら、それで良いからー。」


「待て、クラス委員長。」


にこやかに、台本の次のページをめくろうとした小林さんに、リョクが待ったをかけた。