にこやかに、僕にとってはちっともうれしくない太鼓判を押してくれた小林さんが帰っていった後、僕はこれ以上はないっていうぐらいに途方に暮れてしまっていた。


高校最後の文化祭だし。


魅力的な賞品もかかっているクラスの出し物で、絶対に1位になりたい、みんなの気持ちはすっごくよく解るし、僕だってその気持ちは一緒なんだけど。


「クラスの半分は女の子なのに、どうして僕が主役なんだろう?
僕みたいに地味な白雪姫なんて、絶対にウケないよー。」


さっき手入れしたばかりの花壇の横に座り込んで、ぼやいてみる。