花は野にあるように

「もう、あんまりたくさんは残っていない、リョクからもらった紅茶を僕に淹れて下さってありがとうございます。
お陰で、ちゃんと自分で話すことが出来ました。」


僕は深く頭を下げて理事長先生にお礼を言った。


きっと、理事長先生は貴重で大事なティーバックなのに僕があんまりみっともないぐらいに緊張しちゃってたから、それをほぐすために淹れてくれたんだよね。


恐そうにみえるけど、やっぱり本当はとっても優しい人なんだなぁ。


それがなんだか嬉しくて、僕は顔がゆるんでしまう。