「さっきも言ったけどさ、ばぁさんには直球勝負の方がいいんだって。
つーかさ、逆になんか策を練ったりする方が印象悪くなるんじゃねえか?
大丈夫だって。
ミキなら、ばぁさんに直ぐに気に入ってもらえるって。」


トンッ、と。


リョクの大きな手が僕の肩に置かれる。


じわり、とそこから太陽に照らされたように熱が伝わってくる。


「うん、そ、だね。」


「ん、まあ、とりあえず当たってみろよ、な?」


頷いた僕にリョクがくれた励ましを胸に。


僕はひとりで理事長先生の部屋へ向かった。