でも僕が返答をした頃には小林さんはもう、周りの女の子達との会話に戻っていて、僕の方を向いてはいなかった。


………いつもの事だけどね。


「でさぁ、転校生が来るんだって。」


「えぇーっ!2月に?なんか変なのー。」


「だって、センセがそう言ってたよ?宜しく頼むって言われちゃったんだもん。」


小林さん達のそんな会話が聞こえてくる。


そう言えば、窓際の一番後ろだったハズの僕の席の後ろに今朝は新しい机が置かれている。


ふうん。


どんな人が来るんだろ。


少しだけそんな事を思いながら、僕は自分の席に着いた。