花は野にあるように

でもほんとに。


リョクに拭いてもらったところは本当にすっごく気持ち良かった。


僕のそんな気持ちはきっと、すごく表情に現れていたんだと思う。


リョクはちらりと僕の顔を見ると、喉の奥で小さく笑った。


「ふ。
なんか、腹をなでられてるハムスターみたいな顔してるな。」


可笑しそうにそんな事を言って、リョクは怪我をしていない方の足もおんなじように拭いてくれた。


「………んんっ!
ハムスター扱いはやだけど、すっごく気持ちいいんだもの。」