花は野にあるように

リョクが普通にそう言って、手にしている袋の中をまさぐり始める。


えと。


気づかれなかったかな?


ホッとしながら僕はこっそりと胸を撫で下ろして、リョクの手元に視線を移した。


ゴソゴソと袋の中を動いていたリョクの手が、目的のものを見つけたのか何かをつかんで持ち上げられる。


その手の中には巻かれた布テープみたいなものと、ハサミと、湿布薬と。


そして。


「え?
か、鏡?」


何故だか、リョクの手の中には女の子達がお化粧する時に使っているコンパクトみたいな鏡があった。