花は野にあるように

いくらなんでも、そんなにあっさり抱っこばっかりされたくないよぅっ!


見てる人が居なくったって、すっごく恥ずかしいんだからねっ!


心の中でリョクに訴えながら、身体を起こす僕の事を心配そうに見ながら、リョクは手を添えて僕の身体を支えてくれた。


「無理するなよ、ミキ。」


耳元で言ってくれるリョクの言葉に頷きながら、僕はなるべく右足に負担をかけないようにゆっくりと動いた。


始めに動かそうとしたときに、ズキン、と大きく痛みが走ったけど、ゆっくりと動いている間の痛みはそんなに大したことはなくて。