花は野にあるように

「今から、夜明かしする為の薪とか、水とか用意してくるからさ、ミキは此処で待っていてくれる?」


パタパタと屏風状に畳まれていた薄い銀色の板みたいなものを広げていきながら、リョクが僕に話しかける。


「あ………うん。」


リョクの持っている、これ。


なんだろう?


不思議に思いながら、生返事をして見ているとリョクは僕の視線に気付いて言った。


「ん?
これが何か知りたい?」


視線だけで、思っていることを知られちゃって、ちょっと僕は焦る。


どうしてわかっちゃうんだろう?