「あ、足の怪我は痛みはありますけど………。」


『えーっ!
痛いの?
それは大変だよねっ!
熱は?
出てない?
大丈夫?
患部の腫れや発熱はどれくらいなの?』


え、えっと。


言葉が続けられなくて、僕は絶句したまま女の人の声を聞くだけの状態になってしまう。


『ミキちゃん?
大丈夫?
痛くて話が出来ないぐらい?
そんなに痛いなら、救助のヘリコプター飛ばそうか?
おおごとになっちゃうから見送るつもりだったんだけど、怪我が酷いようなら何時でも行かせるよ?

GPSで場所はばっちり把握済みだしねっ!』