花は野にあるように

見た瞬間に、僕は自分の行動が愚かな行為だったことを悟った。


つい、見てしまった下の地面は。


僕の体感的には、高層ビルの屋上から身を乗り出しているのと同じぐらいの恐怖感を僕に覚えさせるものだった。


「怖いっ!」


思わずリョクにしがみついた僕のせいで、リョクの足が滑ってしまった。


「うおっとうっ!」


けどリョクは変な声を出しながらも揺れるロープをしっかりと掴み、更に片手で僕を支えてくれながら足場を探して、体を安定させる事が出来る場所に移動した。