だけど、リョクに足を拘束していたものを取り去ってもらえると、その解放感でほう、と息を吐き出してしまった。


「………見た目でも右が腫れてるな。
見たところ骨折はしてなさそうだけど、ヒビが入ってるか………捻挫したかってトコかな。
力入れると痛むよな?
左は?」


「ん………左足は大丈夫みたい、ちゃんと痛みもなく動かせるし。」


右足の痛みを我慢しながら、僕は左足を動かして見せた。


「そ………か。
じゃ、ゆっくりと起き上がってみて。
あ、ゆっくりな。
万が一、頭や内蔵にまで怪我してたとしたら大変なことになるから。」