「………ねぇ、リョク。
花が燃え上がっているみたいだよ。
どうしよう。
すごく。
………綺麗だ。」


高熱にうなされて、うわ言を言っている時みたいに、僕の口からポロポロと想いの欠片がこぼれ落ちる。


ひとつひとつの花が、お日様の光を思い切り浴びながら紅く燃え上がるような姿は、大袈裟かもしれないけど命の輝いている様を僕に伝えてくれているような気がした。


「ん。
いい感じに陽が傾いていたんだな。
タイミングよく、これが見られて良かったな。」