「ん?
まぁ、小一時間ぐらい、ってトコかな?
そんなに時間は経ってる訳じゃないんだけどな。
山の天気は気まぐれだし、バスの時間もあるしな。」


そんな風に言ってくれるリョクの言葉を、僕は起き上がりながら聞いていた。


「ごめんね。
なんだか気持ち良くって。
すっかり寝入っちゃったみたいだね。」


リョクに謝りながら、ゆっくりと立ち上がる。


今の睡眠のおかげかな?


頭はすっごくすっきりしていて、身体も軽くなったみたいな気分。


「んー。
すっごく、きもちいい。
なんだか、自分を洗濯したみたいな気分だよ。」