「川が流れてるの?」


僕はリョクを見上げて聞いた。


「ん。
小さいけどな。
後で降りてみるか?」


そう尋ねられて、僕は大きく頷いて返事をした。


「うんっ!」


それから、荷物を肩から下ろして、地面の上に広げ始めた。


リョクのリュックの半分もない僕の荷物の中身は、ほとんどがお弁当で、地面の上にお弁当を並べてしまうと僕のリュックは、くたりと疲れたみたいに崩れ落ちる。


「………すんげぇ、ご馳走じゃないか。」


リョクが目を丸くしながら驚いてくれて、僕はちょっと嬉しくなった。