「そのー。
うん、なんだ。
えっとだな。
まぁ、無理すんなよ………って事か?」


リョクがおたおたとして、必死に言葉を探してくれる。


「がーっ!
どうして、こーゆー時に、気の効いたセリフのひとつやふたつ、さらさらって出てこねぇかなっ!」


自分に苛立っているみたいに、リョクは自分の事を激しく責める。


その激しさに、僕は心臓が踊りだしそうだった。


「ぼ、僕、そんなに教室で無理しているように見える?」


それでも。


その事は聞いておきたくて、僕はリョクに尋ねた。