「さて、んじゃ、登り始めるか。」


電車からバスに乗り継ぎ、ようやく到着した登山口のバス停で、やっぱりさっきみたいなやり取りをもう一度繰り返して。


真っ赤になってしまった僕の顔を見て、リョクは笑いながら言った。


うう。


虫除けは、足にも塗られちゃったから、僕はひざまずいて僕の足を撫でさすっているリョクをじっと見ることになり。


すっごく恥ずかしかった。


ほんとに、隠れられるものなら、隠れたいよ。


ううう。