え?


そんな優しい笑顔に、どきん、としながら僕はリョクを見た。


「教室の中のお前は笑っていても、弱々しい感じで………んーそうだな。」



がしがしと頭を掻きながら、リョクは言葉を探すように木々の間に視線を泳がせた。


「………あぁ、そうか。
太陽の下で気持ち良さそうに風に揺れてた秋桜を摘み取って、部屋の中の一輪挿しに活けたような?
………そんな感じなんだ。」


「………それって、ホントに僕のこと?」


そんな風に僕のことを言われたのなんて、今までなかったから、なんだか信じられなくて僕は聞き返した。