「次のテスト休みに行こうか?」


次の日の昼休みに、いつもみたいに中庭でお弁当を食べながら、リョクがそう言ったとき。


僕は一瞬だけ考え込んで。


そしてすぐにそれが昨日の返事だって事に気付いた。


「ほ、ほんとっ?」


本当にリョクと一緒に行けるんだ?


リョクにとって、すごく思い入れのあるらしい山へ一緒に行けるんだ。


僕はお弁当を食べる手を止めて、リョクを見つめた。


「ん。
あ、でも、一番楽なルートにはするけど、一応ちゃんと用意しなきゃなんないから、準備してもらう事とかあるけど?」