「リョクって、僕の知ってる人たちとは全然違うんだね。」


混ぜ返された頭を少しでもなんとかしようと、一生懸命押さえながら、僕はそう言った。


「外国にいたり、学校に行ってなかったり………って、えぇっ?
学校行ってなかったのっ!」


自分で言いながら、ようやくリョクが学校に行ってなかったって言ってるのに気付いた僕は大声を上げた。


「え?
でも、うちの学校、一応名門の進学校として有名なんだよ?
学校行ってなくって、編入試験通ったの?」


「………裏口入学だからな。」


ニッと笑ってリョクはそう言った。