リョクの制服が出来てきたのは、あの日からほどなくしてだった。


少し変形のダブルボタンのスーツっぽい、うちの制服を着たリョクは、予想以上に格好良かった。


僕は見るたびに見とれてしまいながらも、前よりも多くなった女の子達からのアプローチに、辟易することも多くなっていた。


リョク…もてるから仕方ないよね。


今朝も靴箱のなかに入っていた手紙を無造作にカバンに突っ込んでいるリョクを見ながら、僕は心の中で溜息をついていた。