「正直はじめは、ばぁさんトコの学校なんてゴメンだと思ってたし、制服でもなんでも言い訳にして、とっとと転校するつもりだったんだ。」


だけどな、とリョクは言葉をつないだ。


「そんな事考えてた登校初日に、おまえと出会っちまった。」


抱き締めてる腕にぎゅうっと力を込められて、僕は息が出来ないぐらいに苦しくなる。


けど、その強さはリョクが僕にくれている想いの強さのような気がして。


息苦しささえもが、嬉しかった。


「ミキがいるから、俺は此処に居るんだ。」