「ここなら学校の生徒はほとんど………って言うか、まず、来ないよ。
こんな場所があるなんて誰も知らないからね。」


池の側にある平たい大きな石に腰掛けながら、僕は言う。


それから、すっごく、すっごく迷って、ためらったんだけれど、勇気を振り絞って聞いてみた。


「あ、あの……、あのね。」


池のそばギリギリの所で空を見上げていたリョクは、眩しそうな表情のままで振り返って、僕を見下ろした。


「んぁ?
何だ?」


「ホ、ホントに、チカンじゃないっ?」