覗いていたことに、僕は急に罪悪感を感じて。


窓のそばから離れて、校舎の壁に背中を預けた。


「……まぁ、立場ってモンもあるよな。
無理は承知の上の我儘だし。」


僕には気付かなかったのか、リョクはそのまま話し始める。


「こーゆー事になるだろうから、こっちに帰ってくる時に私服の公立に行くって言ったんだよ。
俺は別に大学いけるんなら大検でも良かったんだ。
高卒の資格が必要だっていっても、高校の名前なんて何処だって良かったんだし。」