花は野にあるように

リョクと、真知子さんからそう促されて、僕は少し。


ほんの少しだけ考えて。


「うん。」


強く頷いて答えた。


そうして、貧血を警戒しながらゆっくりと起き上がる。


だって、僕が選んだ答えを2人に伝えるのに、寝っ転がったままでは嫌だったから。


「真知子さん、湿潤療法………でしたよね?
そっちだと、長時間立ちっぱなしはダメって事ですよね?
なら、縫ったらそれはOKになるんですか?」


キチンと起き上がって真知子さんを見上げながら、僕はその質問をした。


真知子さんのそれへの答えで、僕は返事を決めるつもりだった。