花は野にあるように

ムフ、と楽しそうに笑って、真知子さんは続けた。


「んじゃあね?
ミキちゃんは、例えば自分がアメリカまで行くことになったとして、費用も期間も自由にしていいよって言われた後に、別の誰かから勝手にイカダを用意されてコレで行けって命令されて嫌じゃない?
ファーストクラスの飛行機も、大型クルーズ船も選び放題なのによ?」


そんな風に言われても、僕にはそんな事態はあんまりピンとは来なかったんだけれど、真知子さんの言いたい事はなんとなくわかった気がした。


「イカダで、太平洋横断は素敵な体験になるような気もするけど、真知子さんの言う事も解るような気がします。」