花は野にあるように

女の子達が騒ぐのも当たり前な位にカッコイイリョクは、舞台袖から颯爽と現れて寝ている僕を見つけ、低いけど朗々とよく響く僕の大好きな声で。


『なんという美しい姫だ。
こんなに美しい姫を私は今までに見た事はない。
その美しさに私は一目で心を奪われてしまった。
奪われた私の心の代わりに貴女の唇を奪ってしまう事を許してほしい。』


そんな恥ずかしい台詞を言いながら僕に近づいてきて。


そうして、僕にとっては史上最大級に恥ずかしいシーンになるわけなんだけど。


その台詞を言われるだけでも、実はものすごく恥ずかしいんだよね。