「はーい。
そーれじゃ、最後の通し稽古始めるよー。
言っておくけど、時間とって練習出来るのってこれが最後だからねー。
色んな事、確認しながらやってねー。
お願いしたからねー。」


机を後ろの方に追いやって、広く場所を開けた教室の中に小林さんの声が響いていた。


明日に文化祭の本番を迎えた僕達は、今から本番さながらのリハーサルをする事になっていて、僕は女の子達に寄ってたかって衣装を着せ付けられ、お化粧までされてしまっていた。


お化粧なんて、生まれて初めてだけど、なんだか顔全体にもう一枚皮がかぶさった感じがするよ?