花は野にあるように

そんな事を言うリョクに、僕は思わず振り向いてまじまじと顔を見てしまう。


「女の子達よりって………っ!」


ありえないし。


っていうか、僕の事を可愛いって言ってるのって、リョクと小林さん達だけなんだけどなあ。


「んん?
世界で一番とか言った方がいい?」


「表現の問題じゃなくって!
あのね、僕だって可愛いよりはカッコイイって言われたいんだよ?
………野望なのはわかってるけどさ。」


うん。


改めて口にしてみると、ものすごくだいそれた野望な気もしちゃうよ。


でも、憧れるだけなら自由だし。