花は野にあるように

「ね?
ここの素敵な庭だって、見てくれる人が来る事を待っているだろうし。
リョクが好きな人達の為に、リョクはもっと時間を使ってあげるべきだよ?」


リョクが大事に思っている家族に会いに行く為なら、僕はリョクと会えない時間も我慢出来るから。


「うん。
やっぱり今のリョクは、リョクを好きな人達と過ごす時間が僕の所為で少ないよね。
本当にゴメンね?」


そう言ってリョクの顔を見ると、リョクはパチパチと目をまばたかせていた。


「………そ、か。
ミキは、そういう風に考えてるんだ?」