なんだか安心したみたいな表情のリョクが、頷いてそう言うと僕に向かって手を差し出す。


「一緒に返しに行かねえ?」


どこからどんな風に持ってきちゃったのかを気にしている僕の心配事を解決させる為に、リョクは持って来たのとおんなじようにして返しに行くから一緒に行こうって言ってくれてる。


少しだけ考えて、僕はリョクの言ってくれた意味に気付いて。


「もちろん、一緒に行くよっ!」


思わず大きな声でそう言った。


「ん。
じゃ、行こっか。」


そう言うリョクはなんだか、ちょっぴり嬉しそうに見えた。