花は野にあるように

「んん?
なんか想像したんだ?
ヤラシー事か?
顔が真っ赤だぜ?
ま、そんなミキも可愛いけどな?」


ニヤニヤ笑いながらそんな言葉を続けるリョクに、僕は熱くなる一方の顔を見られている恥ずかしさも手伝って、つい大きな声を出してしまった。


「んもうっ!
そんな事よりっ!
どうして、リョクはこんな所で寝てるわけ?
あっちに立っているドラム缶は一体なんなの?
僕には解らない事だらけなんだけどっ!
ちゃんと説明してってば!」


キャンキャンと吠える小型犬みたいに、僕はリョクに向かって声を上げる。