花は野にあるように

リョクってばいつだって、こんな風に僕をからかってばっかりなんだからっ!


「んん?
ミキはそうじゃねぇの?
朝、目が覚めて隣に好きな奴が可愛い顔して居たら、いただきますって言いたくならねえ?」


リョクはニヤニヤ笑いをさっきよりも深くしながら、意地悪な口調でそんな事を言う。


「す、好きな………って!」


その言葉に僕はうっかりと本当にそんな場面を想像してしまう。


そ、それって、いつか僕とリョクがってコト?


考えてしまった事で、僕の顔はますます熱くなってしまう。