掘り返した後みたいな地面の上に置いた方の椅子を指してリョクは僕に向かってそう言う。


「あ………うん。」


リョクの言葉に頷きながらも、僕は首を傾げてしまう。


さっきから、リョクは一体何を言っていて、何をしようと考えているんだろう。


僕には見当もつかない。


「んー。
牛丼、久しぶりなんだよなー。
ミキ、まあ座れよ。
冷めないうちに食おうぜ。」


のんきに笑いながらリョクは言うけど。


だけど僕は。


台の上に置かれている先生の花が気になってしまう。


「リョク………やっぱり先に先生に謝りに行かなくっちゃっ!」