花は野にあるように

「落ち着いて?
ミキ、ちょっと待ってくれよな。」


リョクの大きな掌が僕の頭に乗せられて、くしゃりと伸びた髪を撫でていく。


その感触に、泣きそうな気持ちになりかかっていた僕の心が少し落ち着いた。


「リ、リョク………。」


それでも、不安は無くなってはくれていなくて。


情けないことに、僕の声はちょっと震えていた。


「ん。
まあ、ちょっと待てって。
な?」


僕を安心させるようにリョクはそう言って、そしてその場にカバンと制服を置くと立ち尽くしてる僕をそこへ残して、台の方へと歩み寄った。