花は野にあるように

「ん。
笑ったな。
やっぱりミキは笑ってる顔が1番クルよな。」


間近で僕の大好きな声がそんな言葉を囁いてくれて。


大きくてあったかい掌が、僕の頭を撫でてくれて。


さっきは堪えることが出来た筈の涙が、僕の目からすうっとこぼれ落ちていく。


「………泣かせた?」


リョクにそう訊ねられて僕は頷き。


「ありがと、リョク。」


ちょっと小さい声で早口に言った。


「………ん?
ま、それじゃ、ミキの心配を解消しに行こうぜ。
きっと大丈夫だって。」


トン、と肩を叩いてうながされて。


僕はリョクと並んで中庭へと歩き始めた。