「もうすぐ、卒業だな」
カタンッ…
ほろ苦い匂いがする喫茶店。
音を立てて元の位置に戻るコーヒーカップ。
少し尖った革靴。
光沢の入った綺麗な背広。
袖から見えるパワーストーン。
…少しチャライ髪型。
「うん」
この人に近付きたくて背伸びして
付けてきた淡い色のグロス。
大人に見られたくて頑張って
買った赤色のコート。
女として見られたくて
綺麗に巻いたロングの髪。
「今日はどうする?」
この関係、いつまで続くのかなー
「言えよ。気持ちいいですって」
「気持ち…い…い…です」
鼓動が高鳴る。
「聞こえない」
冷静な目で、額に汗を滲ませ、彼は私に命令した。
「ハァッ…ハァッ…」
絶対に好きだと言わない。
だけど、体は求めていた。
彼が欲しいと。
高村 柚希 18歳
明日から私は風俗嬢になります。

