「ほらほらー。追いかけっこなんかしてないで椅子あげて掃除しろー!!」
丁度、良いのか悪いのか…とにかく微妙な時に先生が入ってきた。
「あははっ。またあの二人追いかけっこ!?」
そんな声があちらこちらから聞こえる。
「だってだって!神村が悪いんじゃん」
「は?お前が悪いんだろ」
「そんな口喧嘩あとでいいから掃除!!」
「「はいっ」」
ったく、なんだし…
なんだし…なんだしなんだし!
神村のアホぉー。
神村は、そんな私の心の声に気付かず金工室へと入っていった。
「お疲れさまでしたー!!」
掃除が終わり、廊下へ出ると2班集合。
前も言ったけど、廊下狭いしここは地下だから掃除のひと以外今はいない。
皆がどんどん帰っていくなか、私と小鳥と神村だけはいた。
「なんか、ここ臭くない?」
私が言う。
「ここは、いつも男バスが使ってるから!」
神村が言う。
「えっ。どうやって!?」
「は?どうやって?なんか、日本語おかし…(笑)」
「なに、わらってんだし。なんで?」
「ここの階段をいっつも往復なん十回もしてて、ここの廊下に荷物おいたり、壁に寄りかかったりしてるから汗だらけだぞ」
…がびーん。
今、変な顔してるかも(笑)
夏奈と小鳥を見ても一緒の反応してるし。
