精神的にも身体も限界にきていた。
蓮からは何も教えてもらえず、海里からもメールは来ない。

夜の街で久しぶりに愛菜に会った。
「あれ~?美奈じゃない?」
「愛菜…」
「元気ないじゃん。何かあった?」
「好きな人に彼氏いたんだぁ…」
「マジ、じゃぁ楽しい事やってみる?」

そう言われて愛菜に連れて行かれたのは近くの
ホテルだった。
その一室には私達より少し年上のような男の人が1人いた。
「何するの?」
「うちの見ててごらん」

そう言って始まったのはいわゆる援交だった。
2人の行為が終わるまで私は静かにその光景を見ていた。

帰り道愛菜に誘われた。
「美奈もやってみる?」

それから私は変わってしまった。
もう後戻りはできない、そう思った。

「ねぇ君、いくら?」
「3万でどう?」

それから私は簡単に男と寝るようになった。
別に他の人になんと言われようと関係なかった。

壊れた感情は私に何とも言えない心地よさを教えてくれた。