急に連絡が途絶えた事に心配してくれたのか蓮が家に来てくれた。
「お前…なんかあったのか…?」
「……」
「どうしたんだよ?そのアザ…」
「この間…襲われた…」
「誰にだよ?!」
「たぶん東高だと思うけど…」
「そいつらの顔覚えてるか?」
「1人は、茶髪で左耳にピアスしてて、右目の下に縫った後があった…」
「待ってろ!」
そう言い放つとむやみに携帯を取り出し、
「おぉ、俺だけど。今から人集めてくれ。東高向かうぞ」
「蓮…?」
状況が飲み込めてない私に説明してくれた。
「今からお前襲ったやつ探してくっから、向かいのコンビニで待ってろ」
「誰か分かるの…?」
「あぁ、たぶん海里にシマ争いで負けたやつらだ」
「えっ…」
「行ってくる」
そう言って出て行ってしまった。
しばらくすると蓮と仲間達がコンビニにやってきた。
「おらぁ、早く来いよ!」
蓮たちが相当キレているのが分かる。普段に一緒にいる私でさえも場の緊張感に
絶えられなかったほどだ、彼らもあの時とは違いすごく怯えた顔をしていた。
「お前ら、俺のダチ襲ったんだってか?!」
「海里の彼女だって分かっててやったのかよ?!」
「……」
「おいっ!答えろよ!」
「あぁ、水本の彼女だって分かってたよ」
えっ…言葉にならなかった。
今何て言ったの?海里の彼女だって分かってて襲われたの?
イミが分からない…どういうこと?

とにかくこの場から離れたくて走った。
もう、走るしかなかった。
「ごめんなさ…」
誰かにぶつかってしまい、謝ろうとした口を噤んだ。
目の前にはあったのは海里の姿。
「なんでここにいるの?」
「蓮からお前が襲われたって聞いたから」
今まで抑えていた涙がダムを壊されたように溢れ出した。
それから、海里と2人コンビニに戻って行きちゃんとかたをつけた。
救いの手を出してくれ、私の希望の光となったのは、やっぱり海里の
優しい存在。この光が射してこなかったら私は、きっと立ち上がる勇気すら
出なかったかもしれない…