その夜、私達の思いが通じた。
「美奈」
「ん?」
「待たせてゴメンな」
「…?」
「美奈、大好きだよ」
「海里…私もだよ…」

今日、私達は一つになった。
海里と知り合って2回目のキスは飲んだお酒のせいで
グレープフルーツの味がした。
甘酸っぱくてまるで、前までの私達のようだった。
優しくて、温かくて、すごく幸せを感じた。

これからもこんな時間がずっと続けばいいと思ってたのに…
でも、あの会えなかった距離はお互いの思いを強めるのに大切な時間だったんだって
今では思えるようになったよ。

それから、海里と2人並んでベッドに横になった。
そっと腕を伸ばして包んでくれた手のひらには、今でも温かいあの
感覚が鮮明に思い出されるんだ。

次の日の朝学校には遅刻して行った。
「美奈~!」
まりあには昨日の時点で付き合う事を報告していたから、自分の事のように
すごく喜んでくれて、ニヤけが止まらなかった。

「おぉ!遅刻してきてイチャついてんなぁ~」
その日1日蓮の冷やかしが止む事は無かった。
でも、それが以外に嬉しかったりね、あははっ。
なんだかんだで、教室中のみんながお祝いしてくれた。


『美奈~おめでとぉ!!』
みんなの声が狭い空間に響きわたった。
「美奈、ホント羨ましいよぉ」
「そうだよ!海里君の事狙ってる子いっぱいいたんだからぁ!」
「みんなぁ、ありがとぉ」
同時に、みんなが祝ってくれる事の嬉しさと、本当に海里の彼女になったんだ、
海里を支えなきゃっていう責任感が生まれた。

放課後みんなが帰って静まり返った教室に私達4人で誓い合った。
どんな事があっても、