海里の事を待ってる間にも、もちろん季節は流れた。
蓮が私にあの事実を伝えてくれた事を聞いたのか、海里から
メールが来た。
<今日の夜、会えねぇか?>

素っ気無いメールだったけど、海里からメールが来た。
それだけで嬉しかった。
でも、不安が無かった訳じゃない。
今日会ってしまったらもう、それで終わりって言われるんじゃないかって
海里の家に向かってる途中何度も引き返そうとした。
けど、このまま会うことを避け続けてたら一生会えない気がしたから。

ピーンポーン。
出てきたのは、みんなで海に行った日より何倍も痩せてしまった
海里だった。
「部屋、入れよ」
そんな海里の背中を追った。

静かに海里の向かいに座った。
「今まで、連絡してやれなくてゴメンな。蓮から聞いたよ…な…」
「うん」
「俺、明日から入院なんだ…」
「…」
海里の言葉を黙って聞いていた。
じっと唇を噛んで涙を堪えるしかなかった…


なんで楽しい季節は流れるのが早いのかな?
そんな事を聞いたら誰か答えてくれる?
もっと限られた時間を2人でいる時間に費やせばよかったね…
今更そんな事言っても泣き言にしか聞こえないよね…