舐めながら歩いていると、誰かにぶつかる。 「ご、ごめんなさい」 顔をあげると、三谷がいた。 三谷は私の頭をポンポンとする。 「大丈夫。翼は?」 「うん、大丈夫…」 怪我とかはしてないけど、違う意味でダメかもしれない。 「…あれ?今日、苺じゃないんだ?」 三谷に顔を覗き込まれ、胸が踊るように騒ぐ。 「うん…。今日はレモンなんだ」