うっ…柴咲さんに怒られた
柴咲さんが言ってるのは最もだけど…でも…
「でも柴咲さんもお忙しいですし、手間を取らせるわけには…」
柴咲さんだって、私と同じくらい忙しい
のを知っている
毎日机の上が新しい書類でいっぱいだから
それなのに私の管理もするなんて…柴咲さんの負担が増えるだけで、柴咲さんには何のメリットも….
「大丈夫ですよ。こんなこと、全然手間なんかじゃありません。私がしたいんです。私と食事を一緒にとるのは嫌ですか?」
さっきまでの険しい表情は消え去り、ふっと柔らかい優しい目で微笑む柴咲さん
…その表情と聞き方はズルいと思う
「…嫌ではありませんが…でも」
「では一緒に食べましょう。丁度いい時間帯ですし、今から昼食を食べに行きましょうか」
にっこりと微笑む柴咲さんに、私は頷く意外の選択肢はなかった
…どうして、まだ会って数日しか経っていない他人をここまで気にかけられるのだろう?真剣に考えられるのだろう?
………よく、分からない


