「あ、見ろよ祐都(ゆうと)! 茅乃チャンだぜ、ラッキー」


「あっそ、良かったじゃん。 目の保養になって」


「相変わらずお前は連れねーの」





ちょうど、学校が終わったのか


駅までの道を歩いていたら、隣の女子校に通う、美人と噂の女子が正門から出てきた。


七原茅乃(ななはらかやの)って名前の子で、抜群のスタイルに端正な容姿を持つ女子。


今年の春から見かけるようになったから、向こうは高1でオレの一個下。


パッチリとした二重の瞳の先に何が映っているのわからない。


だけど目を惹く容姿をしているのは確か。 オレと同じ学校の生徒は、男子も女子も七原茅乃の存在を知っている。


 


「にしても、茅乃チャンって学校出るの早いよなぁ……あんな急いで、彼氏んとこでも行ってんのかねぇ」