後にも先にも吉川くんの
『ありがとう』
を聞いたことがない



あの時が最初で最後だった


話かけられた喜び



もしかしたらこの時が
1番幸せだったと
言えるかもしれない




だけど未完成な私は
目の前の幸せが
ずっと続くと思った




吉川君を遠いと思わなくなる



と信じていたのだ