湊side

俺は昼飯を食べるべく、屋上に来ていた。

今の季節は春。この学園に入学して3か月がたった。
俺は空が好きで、暇があれば空を見ている。とくに春の空が好き。
だから、屋上にいつも来ている。


「よし。誰もいないな」

この時期の屋上は暖かいのだが、みんな屋上には来ない。
人混みが嫌いな俺には最高の場所。

「いただきます。」

(うん、うまい。)
理不尽な俺の母親だが、料理の腕はプロ級で毎日うまい弁当を作ってくれる。そこは感謝だ。
玲はいつも学食ですましているので、昼は別行動をとっている。
まぁ一緒にいたら弁当のおかずを大量に奪われるので、一緒にいたくないのもあるのだがw




ヒョイっ
ふいに俺の弁当に手がのびてきて玉子焼きをとってった



「え?」

「モグモグ・・・・うまっ。もう一個・・・
パシッ
俺は反射的にもう一度のびてきた手をつかんでいた。

「あ、ダメかやっぱり・・・」

「勝手に俺の弁当食べやがって、誰だよ・・・

「寝てたらおいしそうな匂いがしたもんだからwつい。」

俺は相手の顔を見て驚いた・・・
相手は苦笑をしながらすまなそうな顔をしている


(……この人は玲が一番好きな生徒会副会長の

「武内紫苑・・・」

「ヒョイっ
パクっ
じゃーねー。宮澤湊くん」

「あ・・・!」
一瞬のうちに玉子焼きを口にくわえ、手をヒラヒラと振りながらうちの副会長様は嵐のようにさっていった



(俺の玉子焼き・・・!)
いや?俺の名前・・・?言ってた?
あれ?