ガシャーンという大きな音で目を覚ました。 目の前には血を流しながら前傾姿勢になり威嚇をしているゼオンの後ろ姿が見えた。 しかも、ゼオンが滅多に見せない狼人間に変身している。 何?何が起きたの!? ゼオンの状況からして、危機的な事が起こった事はわかる。 でも、この部屋にゼオンとあたし以外誰もいない。 「…ゼオン、何が起こってるの?」 「…敵襲だ。『ドール』狩りかもしれない。」 辺りに目を光らせながらゼオンは言う。