「―――確かに、外を歩く人からは殺気を感じない。お前の言っていることは正しいのだろうが…」
そう言って難しい顔をする竹中さん。
…まぁ、だからって簡単に手放せるものじゃないんだろうな。
戦がある世の中なら刀はいわば命綱で、ただでさえ勝手の分からない未来にいて不安だろうし。
「家の中でお手入れをする分にはかまいませんよ。ただ、外出するときは持って行っちゃだめですからね」
「…わかった」
私がそう諭すと、渋々といった様子ではあるけど刀を床に置く。
…とりあえず命の危機は回避できたかな?
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