…そういえば竹中さんも未来に来てすぐに体調崩したな。副作用、みたいなものなんだろうか。
「まぁいい、直に半兵衛様がお戻りになる。貴様の命もそこまでよ」
何も言わなくなった私にそう吐き捨てると、男の人は地下牢から出て行った。
………竹中さんが戻ってくる。
その一言に安心した私は壁により掛かり瞳を閉じた。
「竹中、さ………」
左手をわずかな月の光にかざす力すらなくなっていた私は、それでも彼の名前を唱えた。
…弱々しく、消えてしまうように。
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